医桜通信
【医桜通信】川越救急クリニック 取材記
2014年1月28日 4:33 PM
昨年12月17日に埼玉県の救急告示をクリニックで初めて取得された、川越救急クリニックの上原淳先生に取材に伺ってきました。昨年秋より、医師2名体制となりまして、さらにパワーアップした川越救急クリニックの今をお伝え致します。
1月2日の川越救急クリニックは、周辺医療機関が年始休みという事もありまして、非常に混雑しておりまして、外来に加え救急車の応対という感じでしたが、院内の士気は高く、スタッフ一丸になって医療に取り組んでいる雰囲気を感じました。
溝口:救急告示の取得、おめでとうございます。
上原:今回、救急告示が取れましたが、これまで僕自身3年間ずっと変わらず同じ事をやってきた訳でして、それを行政が認めてくれた成果だとは思っていますが、これで満足してしまって足を止めて仕方ないので、この先も新たな展開を考えているんですよ。
それに行政のやる事はいつも後手後手で、3年間やってきた事をようやく評価してくれた事に対して、それほど感慨がある訳じゃないんですよ。
溝口:なるほど。しかし今回、上原先生の取組は大きく注目されていますし、同じように救急クリニックを考えたいという人が出てくるかと思いますが、やはりそこでも救急告示を取る事が一番の課題になるかと思いますが、いかがでしょうか?
上原:厚労省ははっきりとは言ってませんが、各地方自治体で救急告示を取る上で、365日24時間というハードルを設けてしまっています。これを個人事業主でクリアするのは難しいと思うんです。そこが一番のネックになると思いますそんな中、埼玉県が許可を出してくれたのは英断だと思います。これは地方自治体にもインパクトのある、物凄い意義のある事だと思います。
溝口:前例をつくってくれた、と。
上原:そう前例が大きいですね。
溝口:あと先ほど、次の展開も考えている、というお話でしたが、どういった構想がおありなんでしょうか?
上原:はい、昨年8月から木川先生が加わってくれて、次は在宅医療に挑戦しようと思っているんですよ。在宅医療をやっているクリニックは多いですが、うちは夜もやってますので、そこが差別化できるかな、と。よく夜間に電話をしても断られる、といった話を聞きますので、うちであればそういった部分を救い上げてあげられるか、と思っています。
溝口:なるほど。あと、次はNPO法人を立ち上げると聞きましたが。
上原:そっち(笑)?
NPO法人については、基本的に3年間やってきて、クリニック形態で救急をやる事に対して、興味をもってくれている、医師、看護師なんかはそこそこいるんですよ。
でも「やってみたい」で終わっちゃっている人が多いんで、そこ後押しできるようなNPOをやりたいな、と考えています。
救急でも開業できる、って事を知ってもらいたいですし、どんな患者さんが集まるのか、開業資金をどうするのか、行政とはどういったやり取りをするのか、といったノウハウが蓄積できてきたので、それを皆に公開したいと思っています。
どんどん救急クリニックができるように、開業支援をしたいと思っていまして、その支援をするNPO法人を開設します。
溝口:それは楽しみですね!
あとこっちは私の個人的な質問にもなってしまうのですが、医学生や研修医から見学や研修に伺いたいという話をよく聞きますが、上原先生と面識ない中でそれを頼むにはハードルが高いとの話です。実際問題として、そういった見学や研修はいかがなんでしょうか?
上原:今も直接、応募してくる人も多いけど、確かに誰かの紹介を介してくる人が多いかな。ただうちはいつでもウェルカムですので、遠慮なく、どんどん連絡をしてくれたらと思います。
溝口:おお(笑)。では医桜上で募集を掛けても大丈夫ですか?
上原:いいですよ。その代り、忙しかったら、働いてもらいますけど。
溝口:全く問題なく。
上原:それなら是非(笑)
大変お忙しい中、上原先生からコメントを頂きました。医桜でも応援をしていきたいと思っております。
【文責&写真】溝口博重
川越救急クリニックに見学&研修に行こう!(http://kawagoeerc.jimdo.com/ )
事務局(&窓口) 担当:溝口(h.mizoguchi@izakura.jp)
希望者は、ミゾグチまでご一報ください。美人の看護師さんもたくさんいます。